マーケティング・知的財産・技術・研究事務所(MIT office)

知的財産を用いた技術のマーケティングを研究します。

過去の出願件数競争は失敗い・・・か?

こんにちは。

さて、特許庁などの資料によると日本国内の特許出願件数は、この十年ばかりゆるやかに減少しています。
また、PCT出願についてはこの国内出願の動きとは逆行して増加しています。

これは、各企業が、出願件数を競っていた量の時代から質の時代に変化し、重要な出願を選別し、
さらにグローバルに展開しているためと説明されています。

国内出願の予算を削減して代わりにPCTなどの外国出願に振り分けるのは
企業資源の配分として合理的でしょう。

しかし、問題はそのような行動をする理由です。

企業知財部の方の中には、「過去の出願件数競争は、過去の知財部のメンバーが何も考えずに量を重視して行ってきたために発生しこれは失敗だった。現在の知財部はそんなことはしない。質を重視する。」
「だから、国内出願を厳選して外国出願を増やすのだ。」
という意見の方もいます。

このような意見の問題点としては、「何をもって企業の知財活動の成功・失敗を定義するのか不明のまま、
単に過去を否定している」点です。

企業の知財活動の成功・失敗の定義としてはいろいろな意見があると思われます。
例えば、知財でライセンス収入を得ていない。(知財ライセンス料)-(知財経費)=赤字だから失敗だ、という意見もありますが、
このような意見は知的財産の企業活動に与える影響のごく一部のみを取り上げているだけで適切ではありません。

知財マーケティングの考え方からすれば、出願件数を調整する理由は、あくまでも企業収益の向上に向けたものでなければなりません。

出願件数を増加させるにせよ減少させるにせよ、企業収益拡大のロジックを立てる必要があります。


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  1. 2017/03/23(木) 00:53:12|
  2. 出願実務
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Book Review:「技術法務のススメ」編集代表 鮫島正洋

こんにちは。
今日は、編集代表 鮫島正洋さんの
「技術法務のススメ」の
Book Reviewです。

この本の中に「二軸マーケティング理論」、というものがでてきます。

当該理論では、最終目的である事業競争力の向上のために、技術開発に先行して行う
マーケティングの中に、知財の要素を取り入れて必須特許の取得を図るものです。
そして、必須特許をとるために、
①市場規模、➁先行特許出願の多少
の二軸で開発投資のテーマを決めようというものです。

マーケティングと知財とを融合させようとするもので大変興味深い理論です。

私は、さらに考慮すべき事項として、二軸ではなく多軸理論として、
1.顧客ニーズ
2.市場成長率
3.事業化の容易性
4.出願時期分布(最近ホットな出願テーマか否かなど)
5.明細書のレベル
6.出願人の性質(大企業か個人か、競争相手か否かなど)
なども追加していけばさらに強力になると考えています。



  1. 2017/03/21(火) 20:53:26|
  2. Book Review
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マーケティングの定義

こんにちは。
すこしずつ暖かくなってきた、というところでしょうか。

さて、マーケティングですがいろいろな定義があるようです。

コトラー先生(フィリップ・コトラー(Philip Kotler))によると、例えば、
マーケティングとは、
顧客が求める価値を創造して顧客と強固な関係を築き、その見返りとして顧客から価値を得るプロセス、
顧客と良好で収益性の高い関係を築くための手法、
人間や社会のニーズを見極めてそれに応えること、
ニーズに応えて収益を上げること、などとされています。

また、ドラッカー先生(ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker))によると、
マーケティングの狙いは、
セリングを不要とすること、だそうです。

これらからすると、
知財マーケティングを適用した前後で、
売り上げ、もしくは収益の向上などのリターンが見込めなければならないでしょう。

現在の知財実務の問題点として、かなり多くの企業が
知財に少なくない経費を使っているものの、そのリターンを充分に実感できていない点にあると思われます。

そのため、知財とマーケティングとを組み合わることで、知財活動を十分に元の取れる活動としなければなりません。
  1. 2017/03/20(月) 11:06:11|
  2. マーケティング
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はじめまして。

はじめまして。
知的財産業界に長いこといる弁理士です。

最近、知的財産マーケティングの分野に興味が出始めたので、
知的財産、マーケティング、判例など知財関連について
これからいろいろと記事をアップしていきたいと考えています。

  1. 2017/03/14(火) 23:38:12|
  2. 知的財産マーケティング
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